“文章を画面で表示しながら音声で読み上げるソフト「デジタル(マルチメディアデイジー)教科書」の無償ダウンロードが今夏、日本で始まった。学習障害(LD)の一つで、読み書きの習得が困難な「ディスレクシア」(難読症)を持つ小中学生向けに、全国の市民団体がネットワーク化して提供。今後、利用が広がる可能性があり、関係者は国や出版社の支援を求めている。
デイジー教科書はパソコンの専用ソフトを利用し、教科書を朗読して録音し、文章を入力。カラオケ画面の歌詞のように、音声が読み上げた文字の色が変わっていく。市民団体によると、米国では高校までの全教科書について、マルチメディアデイジー教科書を作成するよう出版社に義務付けているという。
日本障害者リハビリテーション協会(東京都)によると、日本で誕生したのは02年。複数の市民団体が独自に作成していたが、全国10団体がネットワーク化して、7月からソフトのダウンロード利用が可能になった。8月現在、共有した教科書は要望の高い国語や社会を中心に小中学生用55種類に達し、利用者は約200人に上る。自閉症や知的障害の児童らの活用も広がっているという。
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